ダイバーシティとインクルージョン
- Hiromi
- 2021年6月30日
- 読了時間: 2分
ダイバーシティ (Diversity) とインクルージョン (Inclusion) は、おそらく 21 世紀を象徴する言葉であると言っても過言ではないでしょう。これらの言葉はもともと、いわゆるグローバル企業が従業員を雇用する際の指針のようなものでした。Diversity は、日本語では一般に「多様性」と訳されていますが、Inclusion には「一体性」とか「包括性」などさまざまな訳が当てられています。紐解いて考えてみると、Inclusion は「多様性」を ”include (包含する)” こと、つまり、企業で言うと「さまざまな出身国や文化、思想を持つ従業員を雇用する」といった意味になります。それは、グローバル企業が成功するための必須条件の 1 つとされてきました。
それはやがて一般社会にまで広がり、さまざまな人種、性別、社会的地位の間の「平等」とか「差別撤廃」といった意味に拡大解釈され、さまざまな問題を引き起こしています。アメリカではあちこちで黒人差別や警察権力に対抗する運動が始まり、麻薬や犯罪が蔓延るようになりました。そんな中、グローバル企業は相変わらず「ダイバーシティとインクルージョン」を称賛し、さらに、社会の混乱に乗じて覇権を握ろうとしている「特定の勢力」の影も見え隠れするようになりました。
そしてとうとう、その波は国家レベルに到達し、世界中の人々が巻き込まれることになりました。7 月に東京で開催されるオリンピックには、世界で初めてトランスジェンダーの選手が参加します。問題はもはや他人事ではなくなりました。こうした流れをどのように受け止めるのか、今、私たち一人ひとりに問われているのではないでしょうか。
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